言海 ちくま学芸文庫 〜 芥川龍之介もつかった辞書

物語の創作術
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職業柄、クリエイティブに携わることが多いのですが、そうすると、どうも身の回りにいらぬ資料があふれます。いつか何処かで使うだろう、なんてことを考えて、様々な書籍や資料、図録等に手を伸ばしてしまう。

それは、仕事で必要に駆られて用意するものもありますが、全く使わないものもあるんですよね。そして、そんな資料の代表がこの「言海」という辞書です。

辞書なんてものは、そもそもネットでググれば済む時代。必要があっても、せいぜい広辞苑があれば事足りる。そんな中で、この言海は使われている言葉も、やや古めかしい言い回しのものばかりで、正直な所、わたしの業務上あまり必要ではなかったりします。

それでも、心惹かれてしまうのは、開けば目に飛び込んでくる文字通りの言葉の海。パッと見開き、文字をなぞれば「へー、ふーん」と、トリビアが1つ、2つと増えてゆく。

そもそも、なんでこんな物を買ってしまったのかというと──旧仮名遣いの絡んだ仕事をする必要があり、ならば買っておけ先輩に言われたからだったりします。結局使わなかったのですけどね。

しばらく忘れていたのだけれど、後にはたと思い出す。その理由は「舟を編む」という辞書を作る物語の中で、この「言海」が言及されたからです。辞書をつくるという行為が、どれほどの労力を必要とするものであるのか──その長い年月の上に生み出された分厚い書籍の価値にあらためて気付かされてしまうのです。

だからといって使い所がさほどあるわけでもないんですが、特大の文庫サイズの中に記された「言葉」を仕事の合間に触れてみていると、ちょっと賢くなった気がするんです。それから他にも使い方があって──それはまた、別の話ですけどね。

あ、オマケついでにおすすめすると「舟を編む」は、アニメも映画もハズレ無し、見ておいて損はありません。

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