スーツの男子というのは、とても魅力ある存在です。
キチッとスーツを着こなした男子は、目に入るだけでドキっとする事があります。何故私達はここまでスーツに惹かれるのか? 実際に何が良いのか考えてみたいと思います。
フォーマルであることかっこよさ
まず第一に挙げられるのはシンプルな話です。
よく仕立てられたスーツを、ビシっと着こなした人は、当たり前に格好が良いですね。
ここでいう格好が良いという定義は、だらしがないの対極にある存在です。人は、基本的にだらしない物を嫌います。それは「だらしない=不浄」であり、「不浄=命を脅かすもの」という考えがあるからですね。
それに対して、スーツを着た人というのは、だらしなさを排除した、生命力にあふれた存在です。ですから、その有り様に好感を抱くのです。
仕事力とステイタスの現れ
続いてスーツといえば、イメージするものは仕事ですよね。
現代社会において、スーツと仕事は切っても切れない関係にあります。何らかの公的なアクションを行う時、人はしばしばスーツを身にまといます。
さらにスーツはその人のグレードを表します。良い稼ぎを得ている人は、良いスーツを着ています。良いスーツとは仕立てられたスーツですね。リクルートスーツ等と違って、その人の体型にフィットしたものです。
仕立ての良いスーツは、それを着ている人の環境を表します。その人が自力でそのスーツを身に着けたのであれば、その人は仕事ができるということです。
カッコよくスーツを着ている人ほど、有能であるという方程式が出来上がるのです。
しかし、スーツの魅力というのは、その見た目だけではありません。
その裏に見える本能的なもの
スーツというのは、理性でありカセです。それを着ている時、人は社会的に理にかなった振る舞いをしなければなりません。
しかし、人というのは常に理性的ではありません。かっこよくて仕事の出来る人物の、日常は本能にはどんなものが隠れているのか?よく仕立てられ、よく着こなされたスーツというのは、そういった、裏側の本性を想像させるのです。
そして、実際にはその表と裏のギャップも含めた有り様が、最終的なその人の魅力につながります。
ユニフォームにはその人のすべてが現れる
こうして考えると、スーツは、ただ着ているだけで、人にさまざま性質を付与していることに気づきます。
しかも、かならずしもスタイリッシュにスーツを着ている人だけに心引かれる訳では無いことも特徴的ですよね。
例えば、タバコを吹かして、少しヨレヨレのシャツとスーツを着た、無精髭のワイルドな人というのも、ちょっとかっこよく見えたりすることがありますよね。
それは、何故でしょうか?
実はスーツというのは、フォーマルに作られた外見であるように思えますが、実際には、その人のキャラクターを隅から隅まで想像させる、看板のような役割も持っているのです。
「スーツを着る」という行為は「基準」をつくる行為なのです。
その、基準を中心に、ステイタスや外見や、普段の振る舞いや、プライベートを相対的に考えることを仕向けるのです。
人はそれによって、人物を多面的にとらえるとっかかりを得ているのです。
スーツにかぎらず、そういう機能がユニフォームにはあって、だからこそ、人はフォーマルな衣装に心惹かれるのです。