今回は終わって間もないリコリスリコイルの続編の話です
リコリスリコイルって、これだけのヒットと最終回のいくつかの描写を見る限り、続編が決まったようなものだと思うのです。
その理由についての、当たり前すぎる簡単な解説と──あとは劇場版への期待、二期への不安の話です。
リコリスリコイルに二期はあるのか?
リコリスリコイルの二期についての情報ですが、確たるものは発表されていませんが、ほぼ確定といっていいでしょうね。
理由はいわずもがなですが、いちおうピックアップするとこんな感じ。
まず作品が大ヒット。さらなる売上のためにやらない意味がないですね。
次に、作品ラストでいくつかの意味深な描写/未回収の設定がある。
例としては──
- 真島の生存。ミイラみたいになった真島さんが最後に出てきたので、彼はまた登場することになりそうです。
- リリベルのリーダー男子が千束に意味深な目線を投げかける。あの描写は続編を匂わせるものでしたね。
- ミカが一番こわいという設定開示。最後にクルミがミカの仕事にたいしてそう告げていましたが、あれはさらなるミカの暗躍を暗示させます。
- アラン機関の真の姿がわかっていない。そもそもよしさんのアラン機関が一期では全く意味不明でした。これの全容の解説はあったほうがいいですね。
- おまけ:ミズキ姐さんの真の姿が明かされてない。実は吉さんのボディーガードと同じくらい強いとかないかな。
で、極めつけは、喫茶リコリコツイッターが再開されています。これは続くってことですものね。
これらの情報でもう十分ですね。やらない理由がないです。
問題は、その続編が劇場版なのかTV版二期なのか、あるいはその両方なのか、ということです。
劇場版への期待
正直な所、劇場版リコリスリコイルがあったとしたら、それは間違いなく期待できるものですね。
今回のオリジナルアニメーションリコリスリコイルは、短期決戦用にカリカリにアクション&ちさたきてぇてぇにチューンされた作品でしたが、このスタイルは劇場版にもバチッとハマるものだと思うのです。
そもそも喫茶リコリコの請け負う単発のミッションは、劇場版のような二時間ショートストーリーと相性が良いものです。加えて、劇場版であれば、アクションクオリティはさらに高めることが出来ますし、ちさたきの魅力もマシマシで描くことが出来ると思います。
以上のとおり劇場版とリコリスリコイルは非常に相性がよいので、もし劇場版をやるなら、何の心配もいらないと思います。
問題は、二期TVの場合です。
不安が募る二期
実は、二期というのは、けっこう一期でヒットしたオリジナルアニメーションにとって鬼門なんですよね。
多くのヒットしたオリジナルアニメーションというのは、一期においてはその切り口の新しさでもって「出オチ」扱いされるのです。いままで、見たことがないからみんな驚いて楽しんでいるのです。
ですが、二期というのは、その作品がベースで何をやっているのか分かっている状態で作品を視聴することになります。
そのため、新鮮さが著しく損なわれるんですね。
リコリコ以外の作品にも、そこそこ面白くても一期ほど「パッ」としなかった作品というのは数多くあります。
リコリスリコイルもそうならないとは限らないのです。
さらにリコリスリコイルには他の不安要素があります。
一期のリコリスリコイルは、ちさたきのガール・ミーツ・ガールに注力したことが功を奏しました。それ以外を深く描かなかったことで、視聴者は、二人の女子が絆を深める様子を堪能することができたんですね。
けれど、未回収の設定はありますし、お話としては不完全でもあります。リコリスリコイルの背景をふくむ全体ストーリーは終わっていないわけです。
そこで、二期はそれらの回収していなかったものを回収するフェーズに入るであろうと予想されます。
しかし、それによって、ちさたきの間にはさまざまな「余計なもの」が介入してくることになります。
1つ目は、まず男子という存在。
リコリスリコイルの一期においては、ちさたきの間に割って入る男子というのはサイコパスな真島と吉さん以外にいませんでした。しかし二期においては、間違いなくリリベルの男子が入ってきます。
このリリベルの男子たちは、ちさたきのてぇてぇを破壊する存在になりうる爆弾なんですよね。
いえね、百歩譲って真島はまあわかるんですよ。でもほかのリリベルのどこの馬の骨ともわからん連中が、ちさたきの間にはいることは許されないですよね。
2つ目は、鬱展開についてです。
一期は、明るい作風に徹していましたが、アラン機関とDA、そしてリリベルの闇を暴くとなると、そこにはあえて描写していなかった死も描かれることになると思うのです。
ここでソフト路線だったリコリスリコイルに鬱展開がさしこまれるようなことがあったら、そういうのが苦手なファンはゲンナリしてしまいますよね。
でも作品を進めようとしたら、否応なしにそれらの闇をのぞく事になりそうです。
最後の3つ目は、明かされていなかった情報が追加されることによる、作風の変化の恐れについてです。
そもそもの話でいうと、リコリスリコイルはガンスリンガーガール的なものをポップに描いた作品ですが、その裏側には描写されていない濃ゆい設定がふんだんにあると予想されます。それは、一般視聴者にとっては、時に難解で面倒くさい情報になります。
物語を正しく終わらせるのは、ポップなものだけでなく、バックボーンの詳細も必要になってきます。それらが描かれることで、ガール・ミーツ・ガールだけではない、マニアックな作風になってしまうことが懸念されるのです。
概ね、これら3つの要素が、リコリスリコイルのあの明るいノリと視聴者が望むちさたきを変えてしまう可能性のあるものになります。
そして二期というのは、一期の新鮮さ以上の新しいものを提案しつつ、今挙げた3つの難題を地雷として踏み抜くことなく、か細い正解を手繰り寄せながら、答えにたどり着かなければいけないのです。
これはトンデモなくハードルが高いですよね。
もちろん、これらすべての懸念を綺麗にクリアしてくる可能性もあります。そうなれば間違いなく傑作になるんですけどね。
いずれにせよ彼女たちは帰ってきます。
1ファンとしては、とにもかくにも、千束とたきなが伸びやかに活躍する作品になることを願うばかりです。
とりあえず劇場版たのまい。
以上、劇場版と二期についての難しさのお話でした。