ゾンビランドサガ・リベンジ二話感想です。
以前の記事にも書いたとおり、このアニメは、同アニメ一期や、体操ザムライの秀逸な構成とドラマパートでもおなじみの脚本家さんが関わっています。
そして、第二話ですが、その脚本力がいかんなく発揮されていましたねー。
ドラマ展開自体はスタンダード
そもそも、このアニメは、場面場面でちょいちょいギャグが差し込まれていますが、展開としては結構ベタベタだと思うんです。
第一話は、巽幸太郎の失敗からの復活をフランシュシュのリベンジとあわせて描いていましたが、構成としては非常にわかりやすくスタンダードなものです。
そして第二話も、おなじくホワイト竜とフランシュシュ2号との、特別な関係とその継承が描かれていまました。ですが、第二話もドラマの構成としては感動をさせる「フリ」と「オチ」の組み合わせも含めて、極めてスタンダードでわかりやすくベタなのです。
しかし、だからこそ、ゾンビアイドルという設定と、佐賀や佐賀周辺のおもしろギミックがネタとして生きてくるとも言えるのです。
真面目な話に不真面目なネタが加わることで生まれるカオス
ゾンビランドサガのお話の特徴というのは、スタンダードとカオスの同居なんですよね。
そして、カオスの方は、ホワイト竜から二階堂サキへの佐賀の魂の継承というベタなドラマの周辺に散りばめられた、数多のギミックによって表現されています。
例えば、なんでホワイト竜にガチで白竜さん使ってるんスカ?
出演した番組スタッフは、いいかんじに適当だし。
リーゼントぶるんぶるんな、車の乗り方ぁ!
普通の展開のドラマなんですけど、周辺要素はツッコミどころしかない構成なのがズルいですよね。
で、その上で切ないシリアスなドラマを入れて泣かせにくる。
これね、映画的な物語をわかっていないと作れないですよ。体操ザムライでも書きましたが、キャラクターと設定のゴリ押しでお話を作ってくる昨今の作家さんとはレベルの違う、ちゃんとした物語創作スキルを持ってらっしゃるってことだと思うんです。それがあるから、監督の悪ノリした演出も生きてきますし。
こういうカオスでありながら、抑えどころをキチッと抑えてくるドラマ構成は、ほんとうに他の作品にはない魅力だと思います。
さらに悪ノリが進んだ佐賀アニメ
そして、さすが二期ですよね。
細かい演出も、さらに手が込んでいます。
例えば、一期目では、ゾンビであることが可愛さを覆すレベルでクローズアップされるような事はありませんでしたが、二期目では、それがゾンビの身体的な特徴としてさらに描かれるようになっています。もっとも、さすがに夢を壊す(?)からか、一瞬しか映りませんでしたけどね。
このあたりの、演出のアクの強さは二期になってさらに手を入れてきたポイントになるような気がしています。
それから、佐賀への入れ込み様も、一期以上ですね。
第一話の小島食品工場株式会社社歌でしたが、第二話では放映されたラジオ番組「ホワイト竜の佐賀がサガであるために」は実はローカル放送でこっそり放映されていたようです。
さらに、4月18日(日)22時より、FM佐賀にてレギュラー番組「フランシュシュ2号の佐賀がサガであるために From ゾンビランドサガ リベンジ」の放送されるという話もあり、斜め上方向のこだわりが炸裂していました。
少しずつ見えてきた構成への期待
さらに、見ていて思うのは、1話あたりの構成についてです。
2話目を見るに、おそらく1話に1つ佐賀ご当地ネタを入れてきて、さらにラストはキャラソングを差し込む形式になるのかな、と。
第三話は、ゾンビ3号水野愛をメインにした、愛と青春のアコースティックSAGAだそうですが、こちらもご当地ネタ&オリジナルソングを入れ込んでくるものと思われます。
7人いるので、それを7人分やりつつ、たえの秘密を明かしつつ、フランシュシュに”時間がない”という話のネタを明かしつつ、大団円へと向かっていくものと思われます。
引き続き期待感しかありません。
次回は昨今のアニメでは最初の山場とされる第三話です。果たしてどんな展開になるのか楽しみですね。