カッコいい夏油傑についての雑プロフ、特別な魅力、そして復活の可能性について

呪術廻戦
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過去編が面白い呪術廻戦アニメですが、夏油傑についての魅力と、復活の可能性についてのお話をしたいと思います。ネタバレアリなので、本編未読の方はご注意ください。

夏油傑について

夏油傑(げとうすぐる)は、「呪術廻戦」という作品に登場する人気キャラクターです。彼の名前は、夏油高原スキー場に由来しており、読み方はそのまま「げとうすぐる」です。

 ©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

物語を通じて、初期から後期にかけて、そして過去編においても、夏油傑は常に重要なポジションを占めています。彼の飄々とした性格、かっこいいデザイン、そして呪術の魅力などが、ファンの心をつかんで離しません。また、他の登場人物との関係性も彼の魅力の一つです。

このキャラクターの特筆すべき点として、過去と現在の姿が異なるという点が挙げられます。ここでは、彼の生前の姿に焦点を当てたいと思います。

雑プロフィール

夏油傑は「呪術廻戦」及び「呪術廻戦ZERO」の登場人物ですね。

劇中において、日本に4人しかいない特級呪術師であり、一般人を大量に殺して呪術高専を追放された呪詛師。劇中において両面宿儺にならぶ敵対キャラとして重要なポジションを担っていました。

年齢は27歳、誕生日は2月3日の節分生まれ。身長185cm、等級は先に述べた通り特級呪術師で、呪術高専へはスカウトで入学。

術式は呪霊操術を利用し、自らの配下においた呪霊を使うスタイルがメイン。

趣味や特技は格闘技、好きな食べ物はざる蕎麦、公式(作者)が発表しているイメージソングは

  • →Pia-no-jaC←『Paradiso』
  • Two Door Cinema Club『Come Back Home』

だそうです。

人物について

高専時代から五条との戦いに敗れるまでの間、夏油傑はいつも薄く笑みを浮かべ、飄々とした柔らかい物腰の青年でした。彼は五条とは異なり、初めて見る人には礼儀正しさも感じられる性格でしたが、時折強烈な毒を吐いて冷笑的な態度を見せることもありました。

また、五条が生まれつきの天才だとするならば、夏油は努力型の天才と言えるでしょう。

呪術高専に在学していた頃、夏油は自身のあり方や能力、置かれた状況に悩みを抱えていました。彼は最終的に「非術師を皆殺しにして、呪術師だけの世界を築こう」という考えを持ち、その後は非術師を軽蔑し、猿呼ばわりするほどの術師選民思想を抱くようになりました。

 ©芥見下々/集英社

一方で、夏油は仲間の呪詛師たちから慕われるカリスマでもありました。呪術師に対しては、敵味方を問わず尊重の態度を取り、害を及ぼすことを避ける姿勢も持っていました。

しかし、五条との戦いに敗れた後、夏油傑の振る舞いの裏には実は中身が入れ替わっており、具体的には脳を乗っ取った加茂憲倫が本体となっていました。

一見すると「クズ」と評されることもありますが、これは乗っ取られた後の夏油がクズだからであり、乗っ取られる前の彼は過激ではありましたが、信念に基づいて行動する人物でした。また、闇落ちする前は皮肉屋ではあるものの、五条とは異なり一般的な常識も備えている人物でした。

悩みと闇堕ちのなぜについて

夏油傑は生前、呪術師として「呪術は弱者を守るために存在する」という信念を持ち、人々を守るために奮闘していました。しかし、同時に呪力を持たない者や、呪術の能力を持たない一般人を差別し、呪術師らしさを持たない彼らに対して疑問を抱いていました。

彼の葛藤は、天元の星漿体である天内理子への疑問からも始まります。天内理子が幼いながらも呪術師としての存在を受け入れる姿勢に疑問を抱き、また呪力を持つ双子の少女が迫害を受けている現実を目の前にしたことで、その葛藤はより深まっていきました。さらに、夏油自身の能力においても、呪霊を飲み込んで配下とする過程での呪霊の味わいに辟易しており、これが後に一般人への疑念へと結びついていくことになります。

そして、九十九由基との対話の中で出てきた「非術師が皆死ねば呪霊も消える」という思想に至り、最終的には、非術師の宗教団体である盤星教の信者を皆殺しにするという行動に出ます。これによって彼は人類に対して反旗を翻すこととなり、五条や入家から離れていきます。

 ©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

能力について

夏油傑の能力は、前述の通り呪霊操術です。また、格闘術にも優れており、呪力を使わない戦闘力では五条悟と互角に渡り合えると言われています。また、呪具の扱いにも熟練しており、劇中では呪具「游雲」を使用して呪術廻戦ゼロで乙骨/里香との戦いに臨みました。

呪霊操術は、降伏した呪霊を取り込んで自在に操る能力です。相手を球体にして口から飲み込むことで、その呪霊の力を支配下に置くことができます。なお、呪霊の力を取り込む際、口に入れることでその味を感じることができるようですが、夏油はそれを「吐瀉物を処理した雑巾の味」と表現しています。

呪霊操術の特徴は、複数の呪霊を同時に使役できる点です。この能力を発動するためにはほとんど呪力を必要とせず、呪霊が使う術式も呪霊自体の呪力で行われるため、大量の呪霊を操作する際の効率性が高いと言えます。

夏油は取り込むことのできる呪霊の数に制限がなく、呪術廻戦ゼロの段階では1000体以上の呪霊を操ることができ、その後も6000体を超えるまでに成長しました。

彼の主な術式は以下の通りです:

極ノ番「うずまき」

呪霊操術の奥義で、複数呪霊を犠牲にすることで強力な威力を発揮する術式。

特級仮想怨霊・化身玉藻前

使役している特級呪霊の一つ。妖狐玉藻前への恐怖から生まれた呪霊。呪術廻戦ゼロで折本里香によって吹き飛ばされた。

鎧武者風の特級呪霊

名称不明の巨大な特級呪霊。夏油が百鬼夜行で京都に出現させ、東堂葵によって祓われている。

ゾンバ呪霊

準一級の呪霊。乙骨と狗巻に祓われてる。

ワーム型の呪霊

高専2年時の呪霊で、巨大な白いイモムシのような外見をしている。伏黒パパの特級呪具によって切り刻まれた。

虹龍

伝説上の龍への畏怖から生まれた呪霊。白い東洋龍のような外見。こちらも黒パパの呪具によって切り裂かれた祓われた。

口裂け女

文字通り口裂け女の仮想怨霊。こちらも黒パパに趣味じゃねえと言われて祓われた。

格納呪霊

かつて黒パパが保有していた、呪具などを格納できる呪霊。

主な関係について

夏油傑は呪術高専の生徒時代、五条悟や入家硝子と同級生であり、その当時の七海健人と灰原雄は一年後輩でした。夏油、五条、入家の間には、実力も年齢も近い術師同士として深い絆があり、最強のコンビとして親友として活動していました。この三人の関係は、後の伏黒恵、虎杖悠仁、釘崎の関係にも似た要素が感じられます。

 ©芥見下々/集英社

伊地知潔高との関係は、お互いに認知はあるものの交流はないようです。

また、夏油が以前村から救出した美々子と菜々子は、互いを家族のように感じており、親しい関係を築いていました。狗巻や乙骨との関係は、夏油が闇堕ちして敵対するようになってからのものです。

五条悟との関係も、夏油傑が闇堕ちしたことで敵対関係となります。しかし、五条、入家を含めて互いに友情を捨てていないことが窺え、呪術廻戦ゼロにおいて五条が夏油に対して手を下したことも、友情の名のもとに行動したものと言えます。

五条の夏油に対する複雑な感情や、彼を自分の手で倒す辛さは、深く理解できるものでした。

また、入家は夏油傑の死体に触れなかったことが述べられていますが、それは五条が入家に対して夏油の遺体を見せることを躊躇ったためでした。しかしこの行動が、後に夏油傑が脳みそを乗っ取られる原因となることとなりました。

展開について

夏油傑はかつて呪術高専の生徒で、親友の五条悟と共に様々な出来事を経験しました。彼らは天内理子の保護ミッションに参加したり、村で虐待を受けていた双子の少女を救ったりと、共に多くの戦いを戦ってきました。しかし、九十九由基との対話を通じて、夏油は呪力のない人々を守ることに疑念を抱くようになりました。その結果、呪術師だけの世界を作るために人類に対して反旗を翻す行動に出ます。しかし、乙骨裕太と五条悟によってその行動は止められ、夏油は一度死亡しますが後に復活します。

その後、夏油の存在がかつての関係者に疑問を抱かせる出来事が発生します。しかし、その正体は実は夏油傑ではなく、脳みそを加茂憲倫に乗っ取られた別人だったことが判明します。夏油の魂が取り込まれており、彼自身の意識や思考が失われてしまっていました。この出来事によって、夏油の人格や行動が大きく歪んでしまったことが明らかになります。詳細な情報は本編や別のまとめ、wikiなどで確認することができるでしょう。

夏油傑というキャラクターの魅力

この夏油傑というキャラクターは非常に人気なんですけど、理由は物語上で語られるその繊細さを併せ持つ個性的なキャラクターと、そこから転じた行動の果てにたどり着く結果による、存在の儚さですよね。

まず第一に思い浮かぶのは、夏油傑と五条悟との特別な関係。

五條の口から語られるのは「ただ一人の親友である」という夏油の特別なポジションです。ですが物語上では、互いのあり方を理解しながらも、方向性の違いによって相対することになります。これが切ない。

二人がいいコンビである理由は、五条悟は基本的に邪道なんですけど、夏油はまじめで正道なんですよね。だからこそお互いに補い合ってるんですけど、一方で五条は邪道でちゃらんぽらんであるがゆえに、駄目なものや雑味を飲み込む度量をもっていて、夏油はそれに対して繊細で正しすぎるゆえに潔癖で排他的なんです。だから、夏油は呪術師として矛盾することになり、やがて人々にあいたいすることになった。

で、基本的にキャラクターというのは、天使と悪魔じゃないですけど、そういった相反する感覚を行き来して葛藤することで魅力を発揮するんですが、この五条と夏油の関係は、その葛藤を二人そろってはじめて発揮するけっこう特別な関係なんですよ。

 ©芥見下々/集英社

いわゆるバディ物とかが一般的にそうなんですけど、片方だけじゃ魅力が半減する、二人でいることで機能する間柄なんですよね。

夏油が死んだ状態になると、強すぎる五條はもちろん魅力的なんですけど、文字通り半身を失ってしまってる状態にあるとも言えるんです。

夏油を喪失したことで、バディとしての五条悟の魅力は明らかに半減しています。それくらいかけがえのない強烈な個性=輝きを放っているキャラなのが、夏油傑の素晴らしいところです。

キャラデザインがすばらしい

以上のとおり、最強五条の対になる繊細なキャラクターであるがゆえに、夏油は人気というのが一つとしてありますが──彼の魅力はそのルックスも五条との関係性から発揮されるのが素晴らしいですよね。

五条悟は王道のイケメンキャラですが、それに対して夏油は一重で癖のあるイケメンなのがいい。

長髪で髪を無造作ちょんまげにまとめ、ピアスをし、ボンタンを履く。まーこのスタイルのなんとカッコいいことか、最強すぎますよね。

 ©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

ファッションでいうと、五条が王道で、夏油が邪道なんですよ。性格は五条が邪道で、夏油が王道なんです。

この対の関係が素晴らしくよくできている。

キャラクターのあるべき形をはずしてくるのが、芥見下々先生はほんとうに上手いなと思います。

夏油傑は生き返るのか?

最後にずっと気になっている話を一つ。

夏油傑は、本編では五条悟に止めをさされて死に、さらに加茂憲倫に乗っ取られた状態にありますが、果たして復活する可能性があるのかないのか?

興味深いのは本編の渋谷事変で五条の声に反応して身体を動かしていたりしますが、これは復活の可能性を示唆するものなのでしょうか?

それは、やはり、五条の声に夏油傑が反応したことからも、ちょっと復活を予想できるものではないかと想うのです。

可能性として気になっているのは、とどめを刺したのは五条悟ということになっているんですが、この時、五条は死と引き換えに夏油傑に何らかの呪術的な処置をしたのではないか?という疑念がちょっとあるんですよね。

だから、死んだ夏油の肉体が呼びかけに反応することが予想できたのかもしれない、と。

 ©芥見下々/集英社

ただ、一方で物語定石でいうと、なんら制限なく生き返ることはないというのも予想が付きます。物語の定石として、何らかの大きな罪を犯した人間が、対価となる自らの犠牲なしに復活することは、まずありえなかったりするので、なんの代償もなくそのまま復活することは、無いと思います。

芥見下々先生は、そのあたりの因果応報をこれでもかというくらいキチッとやる人だと想うので。

考えられるのは、黒パパ的な、危機に際しての呼び出しに応じて一時的な復活とか、あるいは縛りとして、人類を一生守るような犠牲を強いられる制限を与えられるとか、そういった制限がある復活というのは大いに有り得るんじゃないかと思います。

それは、五条悟の対加茂憲倫との戦いの中で成されるのか、あるいは五条が宿儺を自らを犠牲にして退けたあとで、五条の居ないところで、もどってきた伏黒恵や虎杖悠仁、釘崎野薔薇らと共闘するかたちで、五条のかわりに、みなを助けるようなポジションとしてもどってくるとか、そういう可能性を感じさせてくれますよね。

何にしてもとっても魅力的なキャラクターですので、またどこかで脳に縫い目のない夏油傑の活躍をみてみたいところです。

以上、夏油傑についてのお話でした。

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