発電機はヤマハ?ホンダ?家庭用のおすすめインバーターの価格と選び方

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結局、何をどう選べばいいのか?

発電機って、いろいろありますし紹介されていますけど、正直何買ったらいいかわからないんですよね。そもそも、違いはどこにあり、どんな機能があり、どういう基準で選んだらいいのか──ここでは、そんな発電機のことについて、丁寧にわかりやすく解説&紹介していきたいと思います。

発電機の種類について

発電機は大きく4種類ほどあります。家庭用やアウトドアで使うのはうち2種類くらいですが、ざっと説明します。対象は下記の四種。それぞれ特徴があります。

インバーター発電機

発電した直流電機をインバーターによって、電圧や周波数を一定に保つ。しかし変換整流を行うことから電気ロスがおこり燃料あたりの電気コストはやや悪い。

サイクロコンバーター発電機

安定した電機ではないが安く頑丈な発電機。精密機器にはつかえないが、コンバーターにより安定電圧を実現し、かつコンパクトにまとまっている。

スタンダード発電機・三相発電機

さらに安く頑丈だが、50Hz・60Hzの切り替えができずサイズも大きい。三相発電機は、大型電動工具用の業務用三相発電機、一般向けではない。

種類をあげましたが、特徴としては下記のとおり。家庭やアウトドアで利用するものは基本的にインバーター発電機サイクロコンバーター発電機の2種になります。

比較ポイントとしては──

インバーター式は電子機器に使えるが、高価で出力コスパが最も悪い

インバーター発電機はコンパクトで電子機器にも利用可能だが、機器自体も出力あたりの価格が高価で最もコストパフォーマンスが良くありません。

サイクロコンバーター式はコスパにやや優れるが、電子機器が使えない

対してサイクロコンバーター式発電機は、インバーター発電機よりもコストパフォーマンスに優れるが、電子機器には使えない、というリスクが1点だけあります。

何故ダメなの?:発電機は回転数が変われば発電される電気の出力がかわります。インバーターは、それを整える機構をもっているので電子機器にも使うことが出来ます。

何がダメなの?:電子機器は、家庭用の安定電圧を前提に作ってあるので、電圧や電流が不安定だと、出力不足や高負荷によって破損してしまいます。逆に、電灯や扇風機といった、マイクロプロセッサを使っていない機器は、問題ありません。

なんともモドカシイですが、両方の特性を理解して、自身に合ったものを選ぶ必要があります。

選び方

比較のポイントは以下の通り

  1. 燃費と稼働時間
  2. 静粛性、重量、サイズ
  3. 定格出力

比較は、令和二年時点で以下のものをチョイスしました。

※価格は時期によって異なります。

ざっと見てもらうと分かると思うんですけど、ポイントとして、「稼働時間」「定格出力」「サイズ重量」そして「燃料容量」が目立つ差になっています。

燃費と時間について

インバーター発電機は、エネボ以外は、燃料容量あたりの稼働時間はあまりかわりません。むしろ、パッとみた限りではサイクロコンバーター発電機よりも、燃料あたりの稼働時間が長いように見えます。

しかし、発電機の稼働時間というのは実は出力にも影響を受けます。例えば1800VAのインバーター発電機が7.5時間で、2400VAのサイクロコンバーター発電機が5.8時間となっていますが、サイクロコンバーターを1800VAで稼働させると、稼働時間は7.5時間を超えて動くのです。最大連続運転時間はそのあたりも鑑みて判断する必要があります。

静粛性と重量

基本的に発電機というのはうるさいです。そして出力はエンジンに依存しますので、高出力なものほど重く、大きく、うるさくなります。ただ、静粛性という話でいうと、わりと似たりよったりだったりします。

発電機は屋外で使う場合は業務用の延長コードを伸ばして、居住スペースより離れた場所で遮蔽物の間に置いて使うことになるので、静粛性はある程度我慢することで対応するのが良いと思います。

定格出力

発電機の重要な指標が定格出力です。これは、シンプルに出力可能なワット数だと思ってください。つまりは1800VAなら家電機器の合計ワット数が1800Wまで対応可能ということです。

ただ、注意しなければいけないのは、電子機器というのは、起動ワット数と稼働ワット数には開きがあります。往々にして起動ワット数は稼働ワット数の2〜3倍になりますので、そのあたりを鑑みて、発電機に接続する必要があります。

電子機器の利用について

結局、どれを選ぶかは、値段と容量と電子機器利用の有無が要点になります。あなたが災害やキャンプで電子機器をどこまでつかうのか? 実はアクロバティックな解決方法もあるのですが、それは別にお伝えします。

おすすめの発電機

さて、以上の説明を踏まえて、主要な発電機について、おすすめしていきたいと思います。情報は令和二年時点でのAmazonおよび価格コムを参考にしています。

インバーター発電機

ホンダ(Honda) 発電機 EU18i

発電機の定番メーカーホンダよりEU8i。これは、いま市場で最も人気の発電機です。その特徴は実用に足る1800VAの出力と稼働時間をコンパクトに実現した最新のインバーター式発電機。また12V出力も可能で、工具用バッテリーの充電などにも使えます。インバーター式の中では燃費もよく、機能としては申し分ありません。ただ、騒音は通常の発電機と同じ程度で、価格はかなり高額な部類に入ります。

燃料:ガソリン3.6L
稼働時間:7.5時間
出力:1800VA
インバーター式:電子機器可

ホンダ(Honda)発電機 エネポ EU9iGB 900VA

続いて、昨今人気のカセットコンロ式発電機のエネボ。その運びやすいサイズや仕組みと、日本ならどこでも手に入るカセットコンロを使う燃料方式により、一時期よりずっと人気がある発電機です。インバーター式でもちろん家電製品対応。家庭用の非常電源としては申し分ありません。ただ900VAの2.2時間という稼働時間は、長期避難を強いられた場合は、物足りないかも知れません。特に、燃料のコスパは一番わるく、カセットボンベ二本で300円〜500円程度かかることを考えると、ガソリン式は同じ値段で3倍〜5倍以上稼働します。しかもやや高額。

燃料:カセットボンベ×2本
稼働時間:2.2時間
出力:900VA
インバーター式:電子機器可

工進 インバーター発電機 (定格出力1.6kVA) GV-16i

続いてインバーター式でやや割安なもの。工進というポンプやエンジン機器メーカーの開発した、インバーター式発電機です。この製品の特徴は、割安なことに加えて、静粛性に優れます。またエネポよりも出力が1600VAと高く、長時間稼働にも耐えます。ホンダのEU18iに比類する性能をもちながらも、インバーター式の中では、購入価格はほぼ半額です。また12Vにも対応しており、予算が無い場合は選択肢の最有力となります。

燃料:ガソリン4.2l
稼働時間:9.2時間
出力:1600VA
インバーター式:電子機器可

ヤマハ EF1800IS

さて、最新鋭のもの安価なもの、カセットボンベのものと紹介してまいりましたが、そこそこの出力で長時間使えるものが欲しい。そんなときは、ヤマハの発電機を選びましょう。定格出力1800VAで12V直流も使え、稼働時間はなんと10.5時間。最大出力でまる一日持つことになります。値段はホンダのEU18iと同程度です。ホンダとの違いは、リッター&定格出力あたりの燃料コスパ程度。計算してゆくとホンダのものよりも若干燃費が悪いようです。それでも長時間の利用がしたければチョイスするのはアリでしょう。ちなみに上位機種にはEF2500iというのもあり、こちらは13時間持ちます。

燃料:ガソリン4.7l
稼働時間:10.5時間
出力:1800VA
インバーター式:電子機器可

個人的には、予算に余裕があればホンダのEU18iが最も良いと思います。ただ、静粛でコスパなら工進、継続時間ならヤマハというチョイスになります。いずれにしても10万〜15万は備品もふくめて見ておいたほうが良いかも知れません。

サイクロコンバーター式発電機

ホンダ(Honda) EM23K1 JN サイクロコンバータ搭載発電機

次に、サイクロコンバーター式発電機。最右翼はホンダのEM23K1 JN。これはサイクロコンバーター式の中でも安定出力が可能かつ、高出力のモデルです。2300VAは、日常的に利用する家電製品の殆どを問題なく利用できるでしょう。また、一つだけではなく、複数の電源としても利用可能で、出力を押さえれば、長時間の利用も可能です。懸念点はPCや携帯の充電をする際は注意が必要なことです。そこさえ気をつければ災害時には有用なチョイスとなります。実は筆者が一番気になっている発電機です。その理由は最後に。

燃料:ガソリン9.2l
稼働時間:5.8時間
出力:2300VA
サイクロコンバーター式:電子機器不可

ホンダ(Honda) EX22K1 JNA3 サイクロコンバータ搭載発電機 車輪付

最後に、サイクロコンバーターの大型機種。本体価格×出力あたりの価格コスパの良い商品になります。サイクロコンバーターですので、電子機器は使えませんが2200VAを安価に利用し、12.7Lの大容量で長時間の稼働も可能です。重量がありますが、キャスターつきですので、大規模な災害を見越した利用に。また大人数でのアウトドアをされる方などは、購入してもよいでしょう。なんとホンダのインバーター式EU18iと同程度の値段です。電子機器が使えないサイクロコンバーター式にすることで、いかにコスパがよくなるか良く分かりますね。

燃料:ガソリン9.2l
稼働時間:8.4時間
出力:2200VA
サイクロコンバーター式:電子機器不可

以上が主要発電機の紹介になります。インバーター式は高く、サイクロコンバーター式は割安で高出力、ただし電子機器が使えないというのがよく分かると思います。で、最終的にどれがいいのか? 以下で說明したいと思います。

予算と利用目的で絞られる2つの発電機

ベースの考え方は以下の通りです。

  1. 予算がない: 工進GV-16iで8万前後
  2. 高くても良いもの: ホンダEU18i で10万オーバー
  3. 電子機器はいいや: サイクロコンバーター式ホンダEM23K1 JN で8万前後

しかし、この中で私が最も気になっているのが「サイクロコンバーター式ホンダEM23K1 JN」です。え、携帯もパソコンもつかえないじゃん、なんて言うかもしれません。実は意外な対処法があるのです。ホンダのEM23K1 JNは12V直流の出力が可能なんです。これは、実は車用の外付けインバーターが直結できることを意味しています。だいたい車載インバーターは2万前後です。

車載用インバーターサイクロコンバーターに直結すると、安価に電子機器環境が整う

EM23K1 JNの8万に+1〜2万の10万で、EU18iの出力と稼働時間を超えつつ、かつPCや携帯の電源取得も可能な環境がととのえられるんです。しかも、インバーターは車にも使える。これって、一番良いやり方なんじゃないかと思っています。

例えば、上記のやつなんかは、サイクロコンバーター式発電機の利用に耐えうる。テストしてみる必要はありますが、十分検討に値する考えです。使い方を上手く考えれば、サイクロコンバーターが高出力かつ大容量長時間利用も可能ということで、最有力候補になってしまいました。

つまり最終的なオススメは下記ということで、次点でEU18iです。

以上、2020年おすすめ発電機&ジェネレーターでした。外付けインバーター式の直結はちょっと後日試してみたいと思っています。

結論:どんな道具も使い方次第でいろいろと応用が可能。サイクロコンバーターもしかり。

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