今回は、液タブの話をしたいと思います。
デジタルでお絵かきする人は、昨今だと選択肢に液タブが必ず上がってくると思います。
液タブ、使ってる身としては非常に便利なんですが、いかんせん大きいことから購入を躊躇する方もいらっしゃると思います。またモノによっては液タブ環境はお金がかかります。
ですが、個人的には、絵を極めたいなら迷わず買えといいたいですね。ただし、大画面&タブメイト系のサブツールも必須です。
で、諸々鑑みて液タブミニマムスタートするなら、何を選ぶべきか?もちろん、ワコムはほしいですが、中華液タブでも個人的には十分だと思っています。今回は、液タブの優位性含めてそのあたりをまとめてお話したいと思います。
液タブ環境の選択肢
さて、まず始めに選択肢と価格構成についてお話したいと思います。
昨今液タブで絵を描くにはどんな選択肢があるか?それはどんな値段なのか?
ざっとあげると大きく2つあってそれはこんな感じ。。
タブレット+お絵かきソフト
PC+液タブ+お絵かきソフト
このうち、タブレットというのは、Android系やiPadがありますね。どちらもクリスタも入ってきて、PCのようにいろいろとできるので有用です。
用意するものの値段でいいますと──中古ならだいたい下は3万〜5万円くらいからそれなりのタブレット端末があり、これにクリスタやプロクリエイトの料金がプラスでかかってきます。
ミニマムだと5万強で揃いますね。おそらくいま時点での最小限のコストで用意できる環境はタブレット+ソフトでしょう。筆者もラフを描くときはipadをつかっていますが、ほんとうに手軽です。
これに対してPCと液タブ、そしてお絵かきソフトはどうなってくるのか?
PCはそれなりのスペックのパソコンなら5万〜10万といったところでしょうか。これに、液タブが5万前後、これにソフトといった構成です。この他にマウスやキーボード、サブモニタをちゃんと用意すると、ミニマムでやろうとしても、最低でも10万はかかるでしょう。
なら、ipad等のタブレットのほうがいいのでは?
価格だけ見るとそうなんですけど、ipadとPC液タブの両方を使っている身としては、絵を上達させたいならPC液タブの、それも20インチ以上の大画面のものを揃えることをおすすめしたいのです。
PCなら大画面液タブが良い理由
大画面液タブが良い理由ですが、それはとにもかくにも「細かい書き込みにストレスがかからない」という事に付きます。
筆者はipadでプロクリエイトやクリスタを使うことがあります。それは直感的な作業ではありますが、まあまあ画面がちいさくてちまちまちまちま作業することになり、iPad用クリスタにいたってはツールのこまかさで目はつかれるし、誤動作はするしで、わりとイライラなのです。落書きやラフ以外にあんまり使う気はしません。
その点、大画面液タブなら、画面を大きく使って、作業できますから、本当にお絵描きに没頭できます。
ですからPC液タブ環境を揃え、大画面液タブを買うことをおすすめしたいのです。
なおPC液タブを買って、そこで15インチ未満の液タブを買う人がたまにいますが、これは、出張先でもお絵かきしたい人でなければおすすめしません。というか15インチ以下で出張先お絵かきならその手軽さでiPadが最強です。iPadで十分なので、デスクトップPC環境で15インチ未満の液タブを買うことはおすすめしません。
机で自宅でやるなら、かならず20インチ以上のものを買いましょう。世界が全く違います。
大画面ゆえの悩みに価格対応する中華液タブ
で、話はもどって、大画面PC液タブ環境ゆえの悩みになります。
それは、価格ですね。
本気でワコムの液タブを使おうとすると、余裕で10万オーバーしてくるのでちょっとキツイです。
そこで、おすすめしたいのがやはり中華液タブですね。
中華液タブなら20インチ前後でだいたいどれも5万円代からあります。そして性能は申し分なく、どれを購入してもiPadよりもストレスフリーなものとなっています。
最近の中華製品は優秀なのです。
主なブランドは大きく3つあります。
GAOMON
安価液タブの決定版です。おそらくセール時に価格帯的には一番下になりますが、やすさを感じさせない十分な性能があります。21インチで5万を切ってくるGaomonの製品はヒット作だと思います。導入の選択肢としてGAOMONは第一候補にあがってきます。もうGAOMONあれば十分じゃないかな。価格はだいたいセールで五万を切ります。
おすすめしたい人:机の前からうごかないデスクトップPCで作業する人、とにかく大画面液タブ環境を安価に揃えたい人。
XPPen
続いてXPPenの製品。こちらはセール時でもGAOMONより1万円くらい高いですが、安価でありながらチップの良さとGAOMONに比べれば薄型の液タブ、そしてワコムに匹敵するペンツールの感度の良さが売りです。そのスタイルから、持ち運びが強いられるノートPC環境にあう製品です。そのためのサイズ感と価格だとおもってもらっていいかもしれません。価格は5万強。
おすすめしたい人:さっと描く場所が移動できるノートPC環境にあわせたい人。プラスアルファの精細さがほしいと思っている人。
HUION
こちらは天下のワコムに真っ向勝負を挑んでいる、中華の高級液タブメーカーです。なによりも画質がすばらしい製品です。価格帯はプロモデルでワコムと同価格帯〜若干割安か、程度の価格帯の製品になります。いちおう安価モデルで19インチがありますが、それでも高精細で価格は他の2つよりも上です。価格は5万強。
おすすめしたい人:とにかく性能優先でプロレベルの環境を用意したい人。ワコムかHUIONか、という選択で悩みたい人。
以上、中華液タブ御三家です。
で、いいたいのは・・・このどれを買ってもハズレ無し、ということです。ですから、あなたの環境にあわせて5万を支払いましょう。
周辺機器&ソフトについて
さて、液タブを用意したら、同時にPC側の環境も考えたいですよね。そのためには、どんなPCを用意すればいいのか?
個人的にはもう面倒くさいのでM1〜M2あたりのMac miniで良いと思います。何も悩まなくても動いてくれます。
MACはAirやMacBook Proも選択肢としてありますが、よっぽど移動できる環境が欲しい人でないかぎり、Mac miniで十分です。ノートPCは同じスペックでも値段が割高になるので、安価に最強の環境を考えるならMac miniになるのです。価格は新品で8万〜10万、整備品や中古を探せば6万くらいから。
ウィンドウズ環境が欲しい人は、メモリが8〜16gb、CPUがCorei5以上、グラボありの安価ゲーミーングPCあたりで問題ないです。グラボなくても行けますが、あったほうがストレスフリーです。というかクリスタ環境推奨環境のものを買えばいいだけですね。ウィンドウズ環境の優位点は、Mac miniと同じスペックを用意しようとすると、Mac miniより若干割安にできることだったんですが、最近のMacはM1M2が最強すぎて、BTOするか他に使いたいソフトがあるような場合でもなければ、ウィンドウズである必要はないかもしれません。
大事なのはここからです。液タブを使う場合は、かならずサブツールとしてタブメイトかもしくはそれに類する、キーボードショートカットツールを用意しましょう。それがあるとないとでは、お絵かきのストレスが全然違います。
ソフトはクリスタですが、余裕があるならAdobeも入りましょう。Adobeはいろいろと使えるソフト&ツールがあります。
その他、マウスやモニタやキーボードですが、それらはPC側をガシガシつかわないのであれば安価なもので十分です。モニターに至っては、液タブは立てればモニタ代わりになるので、はじめは液タブのみでモニタを買わずに対応する、というのも一つの手です。
もちろん、液タブのほかにもモニタがあればそれはそれで便利ですけどね。あるいは、ハードオフあたりで買ってきた安いモニタをサブモニタとして、メインを液タブの21インチのものとして利用してもいいかもしれません。
最後に
とにかく伝えたいのは、絵を書きたいなら大画面であること大画面を安価に揃えるなら中華液タブしかないということ。
そして、iPadのデジタル環境が10万だとしたら、中古等を駆使して頑張れば10万〜15万で、PC+液タブ環境が揃うということです。
そしてあなたのお絵描きの世界が広がるのです。
以上、液タブと環境のお話でした。