最近気になっている「呪術廻戦にあふれている作者の性癖」に付いてのお話です。
「性癖にソイツのすべてが反映される」とは、東堂葵が発した作中屈指の名言の一つですが、まさに作品には作者芥見下々先生の性癖があふれています。
今回は、そんな呪術廻戦の中で、とくに印象的で作者の「フェチ」がダダ漏れている、と思えるものを紹介したいと思います。
作者はタッパと尻のデカい女フェチ?
まず初めに、呪術廻戦の性癖話といえば、東堂のコレですよね。
「身長(タッパ)と尻(ケツ)がでかい女がタイプです」
すべては東堂のこのセリフを伴う一連の性癖談義から始まりました。それらは高田ちゃんへの愛と、ジェニファー・ロペスを好む虎杖悠仁との友情に繋がっていました。
ただ、これが作者のフェチかというと、断定しきれいないものがありますよね。タッパと尻フェチはは東堂と虎杖のキャラ付けかもしれません。
そもそも作中の女子キャラクターを見ていくと、どうも高身長デカ尻だけではない可能性をいろいろと感じます。
性癖は作品に現れる
人物が性癖に現れるのと同じように、創作物というのはとかく作者の性癖が現れやすい作品でもあります。
で、呪術廻戦ですが女性キャラを見ていくと、どうも女子にある傾向が見えてくるんですよね。
まずメインヒロインの傾向を見てみましょう。
本編ヒロインは釘崎野薔薇です。伏黒恵がヒロイン説もありますが、ここはいったん釘崎としておきましょう。
呪術廻戦ゼロのヒロインはリカちゃん──かと思いきや、禪院真希が乙骨にとっての重要ポジにいます。
そして過去編においては、天内理子がヒロインポジですが、それとは別に若き家入硝子が釘崎のように短髪になってヒロインポジにいます。あんまり出番がないですけどね。
その他の女子としては──庵歌姫、禪院真依、冥冥、美々子、菜々子、新田明、九十九由基、西宮桃、万、伏黒津美紀、三輪霞等がいますね。
これらの中で、キャラ傾向をみるとちょっと興味深い物が見えてきます。基本的に、呪術廻戦で優遇されている女子というのは、強キャラで性格も濃い人達が多いんですよね。
一方で純ヒロインっぽいキャラクターとして、リカちゃん、天内理子、それから伏黒津美紀がいるんですが、興味深いのは、3人ともその結末は不幸に押しやられているんです。この他には女子であることを求めた禪院真依も退場していたりします。
つまり、性質が旧来ヒロインっぽい、女性っぽいヒロインは同作では扱いが悪く、強く健かで口の悪い女子ほど活躍をしているんですよね。
これ、明らかに先生の女子に対する好みじゃないなと思うんですよね。
その好みを端的にまとめると「男子と対等な、媚のない強い女子が好き」といったところでしょうか?
間違いなくそうであると思います。
能力設定フェチ
続いて、2つめのフェチのお話です。
同作をみていて、明確に意識せざるを得ない作者の好みの傾向といえば、設定フェチですよね。
呪術廻戦において、呪術は、個別のキャラクターごとに独特かつ個性的な呪術能力が付与されています。これらはジャンプ漫画あるあるではありますが、元をたどると幽遊白書やハンターハンターが想い起こされます。
それらの特徴は、キャラクターにあわせた個性的なスキルにあわせる形で行われる、戦闘時の駆け引きにまで反映されるものです。
これが作品を抜群に面白くしているわけですが、それだけではなくお話設定ごとに用意される背景ルール、あるいはお話をもりたてるギミックのルールなどが、呪術廻戦の世界をより面白いものとしてます。
この、作者の設定好きは、原作マンガの欄外にしばしば試行錯誤の顛末が現れていますが、それらもひっくるめて、作者芥見下々は、設定創作好きであろうことが見て取れます。
クズキャラフェチ
さらに続いて、呪術廻戦を構成する、特異な要素から一つ。
呪術廻戦って男女問わず、クズキャラが多くないですか?
これもたぶん作者の性癖だと思うんですけど、多数のクズキャラからの、真面目キャラ曇らせ性癖があるような気がするんですよね。
参考となるクズキャラですが、これは枚挙にいとまがありません。以前同ブログでもそんなような話をまとめています。
というか虎杖悠仁ほか数名意外は、ほぼクズ要素を持っているんじゃないでしょうか?
その上で、そのクズキャラから繰り出される曇らせ要素や、ピンチ要素がこの作品の面白さであり、作者の癖なんじゃないかと思うのです。
傷フェチ
続いて、呪術廻戦によくみられる傾向としては傷フェチです。
これは明らかに作者の性癖だと思うのですが、主要なキャラクターの顔の傷が目につくんですよね。
中には物語が進む中で増えてゆくものまであります。
それは、人数自体は多くはありませんが、明らかに主要な、そしてたぶんお気に入りのキャラなのです。
虎杖悠仁──顔に傷がついちゃいましたね。
禪院真希──全身に傷が・・・。
伏黒甚爾──黒パパも口に傷が
物語世界には反転術式とかいうチート能力があるのだから、傷くらい直してあげても良い気がするんですけど、作画のめんどくささを差し引いても、どうにか傷をつけたい、傷があったほうがかっこいい、という思いが作者にはあるようです。
加えて、作者は欠損フェチのけもあるような気がしています。
初期はメカ丸だけでしたが、東堂葵と狗巻棘の腕がとび、釘崎野薔薇は頭を半分吹き飛ばされている。
傷フェチに加えて、あきらかな欠損フェチなんですよね。
そういう性癖を好む人達がいることはご存知の方もいらっしゃると思いますが、芥見下々先生は、まちがいなく、その傾向があるようです。
友愛フェチ
さて最後はこれです。
以前、同ブログでも取り上げましたが、芥見下々先生は、あきらかに友愛フェチもちです。
どこでどんな性癖を植え付けられたのかわかりませんが、虎杖悠仁と伏黒恵、虎杖悠仁と東堂、五条悟と夏油傑ほか、男子コンビのカップリングには枚挙にいとまがありません。
これにくわえて、男女の間に女子が一人いるというパターンも好きなようです。
いわゆる一姫二太郎フェチですね。
これは、伏黒、虎杖、釘崎もそうですが、かつては、乙骨に狗巻、禪院、そして五情と夏油と、入家という組み合わせもあり、明らかに一姫二太郎フェチを意識させるものがありました。
以上の通り、作者の性癖が現れている箇所についての解説ですが──もちろん、これらの性癖があるからこそ、呪術廻戦は抜群に面白く鳴っているとも思えるのです。。
強い女子が暴れまわり、
能力から物語のハラハラが様々に広がり
クズが活躍し、
傷の顔や身体もかかっこよく
友愛がキュンさせてくれます。
そんな呪術廻戦、引き続き楽しみたいんですね。