呪術廻戦に見るターゲット設定の大切さ

呪術廻戦
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©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会


呪術廻戦を見ていて、ターゲット設定についてなんとなく思うところがあり記載します。

さて、アニメ化を予定している呪術廻戦ですが、これのコミックが600万部を超えているのは以前お伝えしているとおりです。

そして、ヒット要因=マーケットに広く受け入れられる要素としては、作品としてのブリーチやハンタ的なノリの他に、キャラクターの幅広さというのもあると感じています。

呪術廻戦の類型とターゲット範囲

似たような作品としては──もちろん、ブリーチがそうですが、ワンピやフェアリーテイルとはちょっと違うとわかりますよね。類型でいうと東京喰種やデュラララなんかも入ってくるかもしれません。大きなくくりでいうと同一視聴者にはワンパンマンも入ってきます。しかし、細かくは「オカルト系おしゃれアクション」ですよね。

この呪術廻戦を楽しむ層というのは、一方で、たとえばヒロアカのような低学年までターゲットに含める作品はどこか子供っぽいと思っているかもしれない。そして、ワンピのようなオヤジたちが活躍する作品も、何か説教臭くて年寄りくさいと思っている。また、鬼滅の刃はちょっと真面目すぎて堅苦しいと思っているような気がします。

彼らは、それよりも、もうちょっとスナック感覚で楽しめる、かっこいいイマドキの男女が活躍するアクションファンタジー作品が見たいんだ、ということで、呪術廻戦のような作品は受け入れられている。

既存作とはベクトルの違う幅の広さ

加えて、呪術廻戦の人気の要点として、大事になってくるものがあと2つほどあると思っています。

一つは女性ウケ要素。男女とわず若く生き生きした好ましいキャラクターが揃っている。そして、彼らはそんなに反目することもなく、けっこう深い絆で結ばれている。しかもみんなカッコいい。これは、女子にしてみたら、いろいろと捗りますよね。

虎杖 悠仁と伏黒 恵の関係。釘崎 野薔薇の男前な様子。五条 悟の飛び抜けたイケメンぶり。敵も味方もただ単純な善悪ではなく、意味を持ち関係をもっている。これらは副次的に「サブコンテンツ=二次創作」を視聴者側が作成する余地となり、作品以上に作品をひろげてくれる重要なポイントになります。

©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会


もう一つがヤンキー要素。最近、ヤンキー漫画って減ってきて久しいんですけど、それはヤンキー需要がなくなってきたからですね。ですが、世間からはアウトローがいなくなったかと言えば、たとえばユーチューバーにラファエルやシバターがいるように、何某かのアウトローめいた存在は今もいます。彼らはヤンキーではないですけどね。で、そういう人たちがどんな漫画を楽しむのかというと、ワンピはもちろん好むでしょうが、東京喰種はちょっと厨二すぎる。デュラララも難解かもしれない。ヒロアカはガキっぽい。そうして、潰していくと、実はアウトローを受け入れる余地がある作品というのは、案外少ないんですよね。

そこに、呪術廻戦は上手くハマると思うんです。別にアウトローでもヤンキーでもないんですけど、アウトロー要素があるんですよね、この呪術廻戦というのは。これがたとえばブリーチだとオカルトアクションにフリすぎて、ちょっと子供っぽく見える。けれど、呪術廻戦のほうは、現代劇としても上手くまとまっていて、子供っぽさがない。

取りこぼしている要素

一方で、1000万コンテンツを超えていくにはもうプラスαの要素も欲しいと思ってしまう。ワンピが7000万部を超えているんですけど、その理由は明快です。ヤンキーもおっさんも子ども女性も受け入れる幅の広さがあったからですね。その考え方でいえば、呪術廻戦はやや狭い。まあ、600万部売れている時点で、それは大した問題ではないけれど。

ターゲットが明快な作品こそ生き残る

少なからず言えるのは、現代ってターゲットが明快ではない作品は人に受け入れられないんですよね。それは、2020年夏のアニメを見ていると顕著にわかりますよね。オリジナルアニメのなかにも、いくつかターゲットが不明瞭なものがありました。丁寧に作ってあるにも関わらず。

現在って、わりとターゲットは設定しやすいし、見えやすい時代だと思うんです。そういう時代に対して、呪術廻戦を始めとした新しい明快なターゲティングの作品というのは、今後もどんどん増えていくんじゃないかな、と思っています。チェーンソーマンとかね。

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