東京リベンジャーズ〜三ツ矢隆とかいうお裁縫かっこいいキャラクターについて

東京卍リベンジャーズ
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東京リベンジャースという作品は、右を向いても左を向いてもカッコいいキャラクターがいっぱいでてきますが、その中のひとりに三ツ矢隆という男子がいます。

今回は彼についての雑プロフィールと考察。

三ツ矢隆の雑プロフィール

三ツ矢隆は東京卍會の弐番隊体調で、創設メンバーの一人ですね。

身長は170cmで体重57kgのA型、愛車はSuzuki GSX400FSインパルス。

キャラ設定としては、ドラケンが武闘派の良識派で、マイキーに並び立つとするなら、彼は穏健派の良識派で、東京卍會を裏支えするポジション。

特徴的なのは、手先が器用なことで、中学では手芸部部長というなかなか特殊なポジションにあることです。また家が母子家庭で、兄弟の面倒見がよく、転じてそれが東京卍會での行動にもつながっています。

一言でいうならヤンキーらしくないヤンキーですね。

キャラの関係性

三ツ矢というキャラクターは、弐番隊隊長で、初期においてはタケミッチを配下に組み込み、良く世話をやいていました。また東京卍會の旗や特攻服は彼のデザイン&縫製によるものだといいます。

しかし、関係性としては、本編の綺咲ともあまりからむことなく、各エピソードで特段大きな不幸を背負うこともない「無難」なポジションにいます。

というか、主要メンバーとの絡みや経緯もよくわからないキャラなんですよね。なぜこんなキャラクターを東京卍會に設定したのか、ちょっと疑問です。

いちおう喧嘩も強いんですけど、物語上ではいまいち意義がよくわからないキャラだと思います。

でも、人気という。

実は三ツ矢隆というキャラは、そんなにキ明かされているわけでもないのに、人気ランキングで4位に入っているんですよね。

ズルい設定をもっている三ツ矢

人気につながるもっとも特徴的なものは、そのヤンキーらしからぬ趣味やありかたですよね。

裁縫を得意とし中学でも部活をするだなんて、昔のヤンキー漫画だったらギャグ要員以外でありえないキャラ設定です。

また面倒見がよいという人物設定。こちらはあるあるですが、三ツ矢の場合はそれをとおりこして、お母さんみたいな慈愛まで感じます。

しかし彼は、これを真正面から行い、その上で東京卍會の弐番隊隊長をやっている。結果として、優しさと器用さと良識と喧嘩の力が同居した、ちょっとズルいくらいの魅力的なキャラクターになっています。

三ツ矢というキャラクターの役割

ここで私が気になってくるのは、三ツ矢というキャラクターの必然性です。なぜ三ツ矢のようなキャラクターが生まれたのか?

物語というのは、それを進めるために特定のキャラクターに役割が付与されています。

そして、東京卍リベンジャーズというのは、ヤンキー漫画にしては珍しく、ミステリがあり、物語が暴力以外のプロセスや目的でもって結末へと転がるストーリーになっています。(※通常のヤンキー漫画は日本一を目指すとか、ただ抗争を解決するとか、腕力で何かを手に入れるノリです)

そういうヤンキー漫画とはちょっと違うところに目標を定めようとしたときに、本編のメインアクターである、ドラケンやマイキーにもない役割が、この三ツ矢というキャラにあたえられていることがわかります。

タケミッチは物語の早い段階から東京卍會に所属していますが──実は、ループものという物語の中で客観性を保つためには、どうしても主要キャラと距離を取る必要があったりします。すなわち、物語を正しく分析するには、ドラケンやマイキーといった物語の根幹に住まう濃ゆいキャラからは一歩引いたポジションで奮闘するのが好ましかったりするのです。

タケミッチはドラケンやマイキーに近すぎると「旧来のヤンキー漫画の男気論議」に巻き取られてしまって、単純で破滅的な「グーで殴る」みたいな選択しかできなくなってしまうんですよね。それは通常のヤンキー漫画では正しいのですが、ループ構造をもつミステリでは物語を不自由にしてしまうのです。

ミステリというのは客観性が必要です。

そういう時に、タケミッチに必要以上に干渉せずに客観性を担保してくれる、三ツ矢の弐番隊という居場所は重要だった訳です。弐番隊はタケミッチに考えるための余裕を与えてくれた。

これがパーちんの下だったら、速攻で良くあるヤンキー根性漫画になっちゃうんですよ。或いはずっとドラケンやマイキーの直下だと、近すぎる客観性のないストロングスタイルの展開になってしまう。

一方の三ツ矢は暴走するキャラでもないし、タケミッチに自由を与えてくれます。

そういう物語とキャラのポジショニングの必然性から生まれたのが「三ツ矢」なのかな、と思うのです。

絶妙なポジションが三ツ矢の魅力につながる

すなわち──見守りポジションで、利発な穏健派で、特段干渉せず、イケメンで、強くて、やさしい。ヘンに感情的にもならない。ファンやキャラにとってこれほど居心地の良い人物はいません。そりゃ人気でますよ。

そういった奇跡的な状況があわさって、三ツ矢は生み出され輝くことになったと思うのです。

ズルいですねー(笑

ただ、個人的には、三ツ矢絡みの切った張ったのエピソードももうちょっと見てみたいな、と思うんですけどね。

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