ワンダーエッグプライオリティ特別編〜ごくごくごく短い感想

ワンダーエッグ・プライオリティ
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ワンエグ特別編が放映されましたね。

拝見させていただきましたが、その感想は──私がいままでワンダーエッグプライオリティについて感じたことを上回るもの無かった、というのが正直なところでした。

どんな印象をいだいたのか?

簡単にいえば、「最初っから最後まで変わることのない、素晴らしい作画のアニメーションがあった」けれど「ちょっと時代遅れ気味の思想が込められた、オチのない物語だった」でした。

野島伸司のシナリオは、ポジティブに終わった印象はありますが──どうも、未成年の純粋性に拘泥してしまい「終わらない日常の物語」という使い古された構造から抜け出すことが出来なかったように思えます。

描かれているのは、私が同作品について散々記事に書いた「一昔前に流行った、どんずまりの物語」なんですよね。そして令和の今は「どんずまりの向こう側に、泥臭く歩みだす物語」がメジャーだと思うので、ちょっと物足りないのです。あの四人は我慢せずに、自分たちで、悪どく強かに、世界をすべて塗り替えてもよかった。あの終わり方は「少女的な物語に消費された」終わり方に見えました。女子の本懐は自己実現でしょ? だから極端な話、物語としては男作って、尻に敷いてのざばるくらいの図太さにたどり着いてもいいのに、そうしないのは、野島伸司の古さよな、と。

その点は、個人的に残念ですが──それはそれとして、それ以外は素晴らしかったのは間違いない。同作に携わったクリエイターのみなさんは、ほんとうに様々な可能性を感じさせる素晴らしい仕事をしていました。新しい作り手達のさらなる活躍が期待できる作品だったと思います。

関わった皆々様、本当にお疲れさまでした。

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